【総説-受賞論文-】 α-アミラーゼファミリーの概念提唱とその産業的利用(受賞論文)

書誌事項

タイトル別名
  • [Review: Prize-awarded article] α-Amylase Family : Concept Proposing and Industrial Applications
  • 受賞論文 α-アミラーゼファミリーの概念提唱とその産業的利用
  • ジュショウ ロンブン a-アミラーゼファミリー ノ ガイネン テイショウ ト ソノ サンギョウテキ リヨウ

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説明

私たちは,反応および基質に対する多様な特異性を示すネオプルラナーゼ (EC 3.2.1.135) を発見し,本酵素がα-1,4-およびα-1,6-グルコシド結合の加水分解のみならず,糖転移反応によりα-1,4-およびα-1,6-グルコシド結合を形成する反応を触媒することを示した。本酵素がただ1つの触媒活性中心で上記4つの全ての反応を行っている証拠は,酵素触媒活性中心への変異導入および基質との共結晶の構造解析により示した。これら一連の実験結果より,私たちはこれら4つの反応を触媒する酵素の触媒活性中心の構造上の類似性および共通の触媒機構を指摘し,α-アミラーゼファミリーの概念を提案した。私たちは,この概念を基盤として様々な酵素の特異性変換および機能の付加を行った。α-アミラーゼファミリーの酵素により生産される種々の新素材の産業化も行った。この概念を産業的に利用した典型的な例はThermus由来のアミロマルターゼ (EC 2.4.1.25) の微弱な加水分解活性を消失させ,産業的に有用な完全な4-α-グルカノトランスフェラーゼを創製したことが挙げられる。

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