航空機およびミサイル構造に及ぼす温度と時間の影響

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  • コウクウキ オヨビ ミサイル コウゾウ ニ オヨボス オンド ト ジカン ノ エイキョウ

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抄録

空力加熱により生ずる高温のために,航空機およびミサイルの構造解析上にもたらされる新しい問題について概観した.熱応力,熱座屈,応力分布および安定性に対するクリープの効果,およびアブレーションが論じられ,特にミサイルに用いられる純粋殻(pureshell)の振舞いに注目した.現代の構造解析者は第二次大戦以前の先人が何ら興味を持たなかった多くの学問の知識を習得しなければならない.すなわち熱力学,治金学および固体状態の物理学である.すべての新しい問題では古典的構造解析には入って来なかった2つのパラメーターが現われる.第1は温度であり,これこそ現代の構造設計者および解析者のすべての難問の原因である.第2は時間である.なぜならば高温ではいかなる構造といえども,無限に長い期間にわたっては荷重を支え得ないからである.ミサイル解析者の最も重要な仕事の1つは構造の寿命を決定することである.

収録刊行物

  • 日本航空学会誌

    日本航空学会誌 9 (94), 355-377, 1961

    一般社団法人 日本航空宇宙学会

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