果実製品の変色に対するアスコルビン酸添加の効果
書誌事項
- タイトル別名
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- Effect of Ascorbic Acid Addition on the Discoloration of Fruit Products
説明
1. アスコルビン酸水溶液の着色は還元型アスコルビン酸の大部分が残存しているうちに進行する。<BR>2. パインタイプのリンゴ壜詰にアスコルビン酸を20mg%加えると5ヵ月後全く変色せず,香味もよかった。無添加のものは着色いちじるしく,香味も悪くなった。<BR>3. リンゴを剥皮直後70mg%以上のアスコルビン酸溶液に浸漬することは3%食塩水に浸漬するより変色防止の効果があり,また果肉の崩れを防止し,味をよくする効果もあった。<BR>4. リンゴ壜詰にアスコルビン酸とグリシンとを加えたが,5ヵ月後わずかに黄色を増す程度であり,浸漬液に両者を加えた場合も同様好結果を得た。<BR>5. 洋梨壜詰もアスコルビン酸を加えないといちじるしく変色し,30mg%加えると完全に変色を防止し得た。<BR>6. イチジク壜詰ではアスコルビン酸を40mg%加えると完全に変色を防止し得た。<BR>7. ブドウ汁は加工中変色し始めたが,アスコルビン酸を50mg%以上加えると直ちにもとの色にもどり,5ヵ月後アスコルビン酸添加量の多いほど変色が少なく,明らかに効果を認めた。
収録刊行物
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- 農産加工技術研究會誌
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農産加工技術研究會誌 8 (1), 44-48, 1961
社団法人 日本食品科学工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205372750720
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- NII論文ID
- 130003966119
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- ISSN
- 03695174
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可