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- UEKI Yukiko
- Universtity of Tokyo
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- Harivamsaの形成過程について
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インドの大叙事詩Mahabharata[MBh]の補遺とされるHarivamsa[HV]は,Vaidyaのテキストによれば118章から成り,三巻の構成となっている.またこの文献はPurana文献と共通する詩節を多く含んでいる.HVのテキスト形成についてはこれまで様々な見解が呈示されてきたが,H.BrinkhausはMBhに関係する登場人物の系譜を収めるHV23章121節までを原HVと考え,HV23章122節より後の詩節は後代の付加と考える.W.Kirfel著PuranapancalaksanaにおいてHVとPurana文献に共通する詩節を分析した結果,HV23章121節と114章2節から18節に該当する詩節がPurana文献では連結して述べられていることが判明した.さらに詩節の内容を吟味すると,HV23章121節と114章2節以降が一連のものである可能性が高いことがわかった.この結果,Purana類との対応関係を吟味すれば,本来はHV23章121節と114章2節以降が一連のテキストであったが,それがHVの形成過程のある段階で切り離されて,間にクリシュナ物語等が挿入され,現在のHVの構成になったと考えられるのである.
Journal
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- Journal of Indian and Buddhist Studies (Indogaku Bukkyogaku Kenkyu)
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Journal of Indian and Buddhist Studies (Indogaku Bukkyogaku Kenkyu) 56 (3), 1058-1062, 2008
Japanese Association of Indian and Buddhist Studies
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Keywords
Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205379076992
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- NII Article ID
- 110007043144
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- NII Book ID
- AN00018579
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- ISSN
- 18840051
- 00194344
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- NDL BIB ID
- 9449861
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- Text Lang
- en
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- Data Source
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed