-
- 齋藤 俊輔
- 大東文化大学東洋研究所
書誌事項
- タイトル別名
-
- The Casado in Portuguese Damao
- ポルトガル領ダマンのカザード--プラゾ制度とポルトガル人植民社会の形成
- ポルトガルリョウ ダマン ノ カザード プラゾ セイド ト ポルトガルジン ショクミン シャカイ ノ ケイセイ
- ─プラゾ制度とポルトガル人植民社会の形成─
- The Role of the Prazo System in the Formation of Landed Nobility in Sixteenth-seventeenth Century Portuguese India
この論文をさがす
抄録
本稿では、ポルトガル領ダマンに導入されたプラゾ制度の運用実態を明らかにし、「カザード」の定義を再検討する。ポルトガル領ゴアやダマンでは、ポルトガル人定住者に土地を与える入植政策が採られていた。彼らは同地で結婚することが義務付けられていたので、「カザード」と呼ばれた。ポルトガル領ダマンの場合、プラゾ制度が導入された。「プラゾ」とはポルトガル国王が家臣に一定期間に限り貸し出した土地を指す。同地では村落がプラゾとしてカザードに与えられた。その際に軍役などの義務が課せられた。ところが、カザードの中にはプラゾを私有財産のように売買したり、譲渡したりする者が現れた。さらに、16世紀末頃から様々な理由で軍役が放棄されたため、プラゾ制度は変質を余儀なくされた。一方で、カザードはそうした状況を利用して、「フィダルゴ(貴族)」と呼ばれるほどの富と地位を確立した。
収録刊行物
-
- 南アジア研究
-
南アジア研究 2009 (21), 112-132, 2009
日本南アジア学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205381092608
-
- NII論文ID
- 130004967268
-
- NII書誌ID
- AN10241576
-
- ISSN
- 21852146
- 09155643
-
- NDL書誌ID
- 10789300
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可