ヴィヴェーカーナンダのヒンドゥー教

書誌事項

タイトル別名
  • The Hinduism of Vivekananda
  • ヴィヴェーカーナンダのヒンドゥー教--1893年万国宗教会議での演説をめぐって
  • ヴィヴェーカーナンダ ノ ヒンドゥーキョウ 1893ネン バンコク シュウキョウ カイギ デ ノ エンゼツ オ メグッテ
  • ―1893年万国宗教会議での演説をめぐって―
  • As Revealed in the Chicago World Parliament of Religions of 1893

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抄録

1893年9月、スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ(1863-1902)はアメリカ・シカゴで開催された万国宗教会議において、インドのヒンドゥー教の代表として演説した。ヒンドゥー教を「受容と寛容の宗教であり、人間の内なる神性を認め、それを悟ることを助ける普遍宗教」として唱えるとともに、インドの民衆の困窮を訴えた。そこには、個人的な魂の救済のみを求める従来のサンニャーシン(出家遊行者)だけではなく、社会的、物質的な救済にも目を向けた新たなサンニャーシンのあり方も示唆される。こうした主張が注目された背景には、ユニテリアンなどの存在に見られるキリスト教の多様性も感じられる。この万国宗教会議での演説は、ヴィヴェーカーナンダ自身にとっても、その後の伝道活動や、インド・カルカッタ(現コルカタ)での布教・教育・奉仕・医療活動を担うラーマクリシュナ・ミッション設立(1897年)へと向かう大きな転換点になったように考える。

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被引用文献 (1)*注記

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