The Heart (<i>hā́rdi</i>/<i>hr̥d</i>-) and the Formula “to Fashion (√<i>takṣ</i>) a Hymn” in the R̥gveda

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  • リグヴェーダにおける心臓(<i>hā́rdi</i>/<i>hr̥d</i>-)と定型句「讃歌を形作る(√<i>takṣ</i>)」について

Abstract

<p>リグヴェーダ(R̥V)における心臓の主要機能には以下がある:(1)大工仕事としての讃歌形成,(2)ソーマの純化としての讃歌形成,(3)精神活動の座,(4)感情の座,(5)損傷されうる生命の核,(6)インドイラン時代に遡る定型句Skt. hr̥dā́ mánasāとその変形.このうち本稿では(1)を扱う.</p><p>詩作を表現する際に,言葉・詩節・讃歌を√takṣ < 印欧祖語 *√tetḱ「(大工仕事によって)形作る」という語を用いる発想は,印欧語の古い詩の言葉(Indogermanische Dichtersprache)の伝統に遡り,ヴェーダ語のmántra- √takṣ はアヴェスター語にも,vácas- √takṣ はアヴェスター語と古代ギリシア語にも対応表現がある.しかしR̥Vでは上記mántra- とvácas- 以外にも「讃歌」を意味する多くの語が √‍takṣ の目的語として用いられており,R̥Vの時代においてもまだ生きた定型表現であった.R̥Vの詩人はこの定型表現に「心臓」という要素を付け加えた.定型句「讃歌を形作る(√takṣ)」が心臓(hā́rdi/hr̥d-)と共に用いられるR̥V中の五例,特にR̥V 3.39.1における詩人が自分自身の詩作活動を描写している部分から,(1)アイデアmatí- が(2)心臓によって 形作(√takṣ)られて(3)讃歌の言葉(stóma-, mántra-, havíṣ- など様々)に出来上がり,これが(4)心臓から駆け出して(5)称賛の対象たる神格へ向かう(R̥V中の他箇所より(6)神格の心臓に届く),というR̥V詩人の体験していた詩作過程が分かる.</p>

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