実験研究の安全構造に関する科学的アプローチの重要性

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タイトル別名
  • Importance of scientific approach on safety structure of experimental research
  • ジッケン ケンキュウ ノ アンゼン コウゾウ ニ カンスル カガクテキ アプローチ ノ ジュウヨウセイ

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説明

<p>大学の実験研究において、研究の推進とリスクとが表裏一体の関係にある中で、研究の創造性やアクティビティを損なうことなく、安全に研究を遂行することは、難しい命題である。研究者の自由度が新しい発見につながる源であることに鑑み、実験研究の多くが必然的に非定常な作業で構成されることは、ある程度前提として受容されなければならない。このような任意性や非定常性といった自由度の高い実験研究現場の安全を議論するためには、実験研究現場で起こっている事象のより定量的な解析を通じて、実験室内の人やモノ、場の複雑な関連性を論理的に整理し、実験室システムの構造の中で明らかにする必要があると考えられる。</p><p>本稿では、実験研究における人の行動、モノの移動、場の状態について、実際の実験研究現場から科学的手法によってデータを取得し、実験研究の特徴と絡めて解析を行った研究例を紹介する。このような解析を通じ、これまで漠然とした理解にとどまっていた実験研究現場の実態や実験研究の特徴を、客観的かつ定量的に理解することが可能となり、実情を踏まえた合理的な安全管理や安全教育のための科学的根拠として活用されることが期待される。</p>

収録刊行物

  • 環境と安全

    環境と安全 8 (3), 83-89, 2017

    大学等環境安全協議会

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