うつ病の病態におけるグルタミン酸神経系の役割と新規治療薬の開発

  • 橋本 謙二
    千葉大学社会精神保健教育研究センター 病態解析研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • Role of glutamate signaling on the pathophysiology of depression and the development of new therapeutic drugs
  • ウツビョウ ノ ビョウタイ ニ オケル グルタミンサン シンケイケイ ノ ヤクワリ ト シンキ チリョウヤク ノ カイハツ

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抄録

グルタミン酸受容体のサブタイプの一つであるNMDA受容体拮抗薬ケタミンが,治療抵抗性のうつ病患者や双極性障害患者のうつ症状に対して即効性の抗うつ効果を示すことが報告された。現在,うつ病の新規治療ターゲットとしてグルタミン酸神経系が注目されている。特に,NMDA受容体のチャンネル部位,グリシン調節部位,GluN2Bサブタイプに作用する薬剤が開発されている。本稿では,うつ病の病態におけるグルタミン酸神経系の役割と新規治療ターゲットとしてのNMDA受容体の可能性について考察したい。

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