食道静脈瘤に対する内視鏡的硬化療法・結紮術同時併用療法

  • 西川 芳之
    国立病院四国がんセンター内科・臨床研究部
  • 細川 鎮史
    国立病院四国がんセンター内科・臨床研究部
  • 土井 俊彦
    国立病院四国がんセンター内科・臨床研究部
  • 神野 健二
    国立病院四国がんセンター内科・臨床研究部

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of Simultaneous Combination ofEndoscopic Sclerotherapy and Endoscopic Ligation for Esophageal Varices
  • -その手技と評価-

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説明

内視鏡的硬化療法 (EIS) 時に透視下で5%EOIを静脈瘤内に注入後, 穿刺したままその針穴を含めて結紮術 (EVLI) を行う, EIS・EVL同時併用療法 (EISL) を74例に施行し, 平均施行回数は2.1回, 平均所要時間は11.5分/1回, 硬化剤の総使用量は9.1mlと, 良好な成績を得た.またEISとの無作為比較試験を行ったところ, EIS群はこれらの項目すべてにおいてEISL群の2倍近くを要し有意差を認めた.本法は, 抜針後の出血対策と静脈瘤血流の遮断を目的としているが, 今後EISの改良法として確立しうる手技と考えられた.さらに, 再発に重要な因子としてCoxの比例ハザードモデルにより選択された血管内注入率 (血管内注入量/総注入量) により2群に分け, 再発までの期間をKaplan-Meier法にて検討すると, 十分に血管内注入できた群では再発が少なく (p=0.026), この点でEVL単独に比し有用と思われた.

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被引用文献 (1)*注記

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