BBC国内放送の音声的スタイル

この論文をさがす

説明

BBCニュースのアナウンサーの話す英語は “BBC English” とも言われ、イギリス英語の標準的なスタイルと言われてきたが、現在ではかつて程のprestigeはないそうである。また地方の方言を話す一般の人々の間には、BBCの英語は、特色のない、個性に欠けた単調な英語と映ることもあるらしい1。しかし、ラジオやテレビの普及で、BBCの用いる英語は、イギリス人の誰からも容易に理解される英語とされている。誰にでも理解されるという点で、ある人には特色のない、個性に欠けた言葉と映るのも仕方のないことであろう。<BR>一般的に言って、ニュースで用いられる英語そのものが、その性格上単調とならざるを得ないのである。講演とか演説とかに比べて速度が早いにもかかわらず、それでいて一語一語かなり明瞭に、しかも感情を入れずに、中立的に伝えるという制約を受けるニュース放送は本来やや単純で、単調な言葉の流れを生み出しがちである。しかしあまりformalで気取ったものでも困るし、それでいてvulgarにならないようにするために、どのような音声的スタイルを維持しているのであろうか。<BR>1969年7月と8月の国内放送 (NottinghamとLondonで録音したもの) 、1973年の国内放送 (Edinburghで友人三宅忠明氏に録音してもらったもの) を中心に、1970年から1976年までの海外放送を補助的資料として、BBCニュースの音声的特徴を吟味してみよう。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205421301120
  • NII論文ID
    130003358422
  • DOI
    10.11293/jaces1962.1977.16_12
  • ISSN
    21870039
    24368016
    21861420
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ