単孔式腹腔鏡下副腎摘除術の経験

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タイトル別名
  • Laparoendoscopic single-site adrenalectomy: Our clinical experience of 66 cases
  • タンコウシキ フククウキョウ カ フクジンテキジョジュツ ノ ケイケン

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抄録

腹腔鏡下手術のさらなる進化を求め,単孔式腹腔鏡手術の導入が試みられている。副腎は単孔式手術の比較的良い適応と考えられ,われわれの施設でも最初にその導入を開始した。2009年9月より2011年12月までに66例の単孔式腹腔鏡下副腎摘除術を施行した。対象疾患は原発性アルドステロン症27例,クッシング症候群6例,褐色細胞腫20例,その他13例であった。主に臍部にSILSTMポートを留置し,従来の経腹膜到達法の術式を踏襲した。左褐色細胞腫の初期2例で5mmポートを追加したが,全例で輸血や重篤な合併症なく完遂した。平均手術時間は全症例で133.4±47.0分(55〜308分)で,屈曲型鉗子など専用機器の特性を理解することで,ラーニングカーブの改善は短期間であると思われた。整容性の利点は明らかで,低侵襲性に関しては,少なくとも従来の腹腔鏡手術レベルを維持している。さらなる最適化が進むことで,本術式の普及が期待されるものである。

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