再発甲状腺分化癌に対する外科治療教室の成績・具体例提示

  • 今井 常夫
    Department of Breast and Endocrine Surgery, Nagoya University
  • 菊森 豊根
    Department of Breast and Endocrine Surgery, Nagoya University
  • 内田 大樹
    Department of Breast and Endocrine Surgery, Nagoya University
  • 林 裕倫
    Department of Breast and Endocrine Surgery, Nagoya University
  • 佐藤 成憲
    Department of Breast and Endocrine Surgery, Nagoya University
  • 武内 大
    Department of Breast and Endocrine Surgery, Nagoya University
  • 都島 由紀子
    Department of Breast and Endocrine Surgery, Nagoya University

書誌事項

タイトル別名
  • Surgical treatment for recurrent papillary thyroid carcinoma
  • サイハツ コウジョウセン ブンカガン ニ タイスル ゲカ チリョウ キョウシツ ノ セイセキ ・ グタイレイ テイジ

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抄録

1979年から2009年までに行った再発甲状腺癌に対する手術104例を,手術で腫瘍を肉眼的に切除できた群(R群)と,肉眼的に明らかに癌の遺残を認めた群(P群)に分け,手術後の経過を検討した。R群はP群に比較し有意に全生存率,疾患特異的生存率,無再発生存期間が良好であり,肉眼的に完全切除が行えれば,肉眼的に癌が遺残した場合に比べて良好な予後が得られるという結果だった。気管周囲の再発症例では,マージンゼロであっても長期間の局所コントロール可能な症例が存在した。マージンを確保する目的で喉頭全摘を行った症例はなかった。気管周囲の切除では,肉眼的治癒切除の場合でもほとんどの症例がマージンゼロに近く,それでも比較的良好な予後が得られたのは,同じ頸部の扁平上皮癌の術後経過に比べて大きく異なる点と考えられた。手術合併症との関連は症例ごとの判断が必要である。

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