サブクリニカルクッシング症候群の術後治療成績

  • 野田 純代
    名古屋大学医学部附属病院乳腺・内分泌外科
  • 伊藤 和子
    愛知県立大学大学院看護学研究科(博士前期課程) 名古屋大学医学部附属病院乳腺・内分泌外科
  • 井戸田 愛
    名古屋大学医学部附属病院乳腺・内分泌外科
  • 内田 大樹
    名古屋大学医学部附属病院乳腺・内分泌外科
  • 佐藤 成憲
    名古屋大学医学部附属病院乳腺・内分泌外科
  • 林 裕倫
    名古屋大学医学部附属病院乳腺・内分泌外科
  • 菊森 豊根
    名古屋大学医学部附属病院乳腺・内分泌外科
  • 今井 常夫
    名古屋大学医学部附属病院乳腺・内分泌外科

書誌事項

タイトル別名
  • Long-term results of adrenalectomy for subclinical Cushing’s syndrome
  • サブクリニカルクッシング ショウコウグン ノ ジュツゴ チリョウ セイセキ

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説明

副腎腫瘍によるサブクリニカルクッシング症候群(SCS)手術症例の長期予後を報告する。1986年から2009年に副腎摘出術を施行したSCS 38例のうち,予後データの得られた29例。年令中央値54歳,観察期間中央値52ヵ月。術後副腎不全の発症は3例に認められたがいずれも軽症で済んだ。ステロイド補充期間:1年以上:5例(17%),半年以上1年未満:5例(17%),1週間以上半年未満:6例(21%),1週間未満:10例(35%),不明3例(10%)。高血圧は19例中12例(63%),糖尿病は8例中5例(62%)が改善。半数近くに何らかの自覚症状の改善が認められた。SCSに対する外科的治療は,重篤な副腎不全を起こすことなく施行でき,約半数の患者に臨床所見・症状の改善をもたらすと考えられた。

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