各種濃度の水酸化アルカリ水溶液中の塩化ナトリウム, 塩化カリウムの同時溶解度

書誌事項

タイトル別名
  • Simultaneous Solubility of Sodium and Potassium Chlorides in Alkali Hydroxide Aqueous Solutions
  • カクシュ ノウド ノ スイサンカ アルカリ スイヨウエキ チュウ ノ エンカ ナトリウム , エンカ カリウム ノ ドウジ ヨウカイド

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説明

0~48wt%の水酸化ナトリウム水溶液中に塩化ナトリウムと塩化カリウムとを5.5~70℃で同時に飽和させて平衡液の組成を測定した. そしてその平衡値をもとに次の点を明らかにした.<BR>1) 水酸化アルカリ水溶液中に同時に飽和するときの, 塩化ナトリウムおよび塩化カリウムの微分溶解熱と微分溶解エントロピー変化が平衡値より求められる.<BR>2) 塩化ナトリウムならびに塩化カリウムが, 同じ水酸イオン濃度のNaOH-KOH-NaCl-KCl-H2O系 (系1), NaOH-NaCl-H20系 (系2) およびKOHKCI-H2O系 (系3) の各水溶液中に同時あるいは別々に飽和するとき, 系1と, 系2あるいは系3とにおける同じ塩化物の微分溶解熱およびエントロピー変化を比較すると系1におけるほうが系2あるいは系3におけるより大きい. しかし水酸イオン濃度が十分に高い水溶液中では系1と, 系2あるいは系3とにおける塩化物の微分溶解熱およびエントロピー変化の差は小さくなる.<BR>3) 塩化ナトリウムおよび塩化カリウムが系1, 系2そして系3に飽和するとき, それらの塩化物の微分溶解熱およびエントロピー変化は水溶液中の全イオン濃度の関数としてで表わされる.<BR>4) 水酸化アルカリ水溶液中に塩化ナトリウム, 塩化カリウムを同時に添加したときの塩化物の挙動を平衡値より推定することができる.

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