海水中の微量モリブデンの黒鉛炉原子吸光分析

DOI Web Site
  • 杉本 太
    Department of Applied Chemistry, Himeji Institute of Technology
  • 木村 彰宏
    Department of Applied Chemistry, Himeji Institute of Technology
  • 前田 嘉道
    Department of Applied Chemistry, Himeji Institute of Technology
  • 安積 敬嗣
    Department of Applied Chemistry, Himeji Institute of Technology

書誌事項

タイトル別名
  • Graphite Furnace Atomic Absorption Spectrometry of Trace Amount of Molybdenum in Sea Water
  • カイスイチュウ ノ ビリョウ モリブデン ノ コクエンロ ゲンシ キュウコウ
  • Studies on Environmental Analysis (Part 45)
  • 環境分析に関する研究 (第45報)

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抄録

海水中の微量モリブデンを黒鉛炉原子吸光分析法で定量する際の前濃縮法ついて検討を行い, 次の結果を得た.<BR>(1) DDTCと鉄 (III) を併用すると, 微量のモリブデンが定量的に共沈し, この沈殿に過酸化水素水 (3.0%) 30mlを加えて加熱分解すると, モリブデンは定量的に回収できる.<BR>(2) 検量線は良好な直線関係を示し, 検水が500mlの場合の検出限界は0.5μg/l, 定量下限は1.7μg/lであった.<BR>(3) 本法を用いて海水中のモリブデンの定量を標準添加法により行った結果, 標準添加検量線の勾配は検量線の勾配とよく一致し, 検量線法により定量できることがわかった.<BR>(4) 海水について5回の繰返し測定を行った結果, その相対標準偏差は2.3%であり, 分析精度も良好であった.

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