ミクロポア型マンガン酸化物の調製条件の検討

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タイトル別名
  • Study of Preparation Conditions of Ion-Sieve Type Manganese Oxides
  • ミクロポアガタ マンガン サンカブツ ノ チョウセイ ジョウケン ノ ケントウ

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抄録

海水中の有用溶存資源の採取技術の確立を目的とした研究の一環として, リチウムの吸着採取について検討している.今回はリチウムをドーピング剤とするミクロポア型マンガン酸化物の調製条件と物性ならびに吸着性との関係について検討し, 次のような結果を得た.<BR>1) γ型二酸化マンガンにリウチムを導入したものを加熱処理した場合, 処理温度が430℃以下では結晶状態には変化がなく, 500°C以上ではLiMn2O4とα-Mn2O3に変化した.<BR>2) 加熱処理試料を酸処理するとき, リチウムの溶出量は試料の結晶状態と深く関係した.すなわち, γ型二酸化マンガンでは含有量の約70%, LiMn2O4型では90%以上のリチウムを溶出することができた.X線回折の結果, LiMn2O4のスピネル構造は酸処理によって壊されないことがわかった.<BR>3) 加熱処理温度が580~660°Cにおいて得られた吸着剤は, 海水からのリチウム採取率が最も大きく, HMnO 50mg/海水2dm3の条件において, その回収率は60%に達した.

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