反射性嚥下動作時における口蓋帆挙筋の収縮様式の検討

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  • Contraction property of the canine levator veli palatini muscle in reflex deglutition induced by electrical stimulation to the superior laryngeal nerve

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説明

嚥下運動時の口蓋帆挙筋の収縮様式を解明する目的で, 上喉頭神経内枝に電気刺激を与えることにより, 反射性嚥下動作を誘発し, その時の口蓋帆挙筋の等尺性収縮を記録, 分析するとともに, 筋電図活動と対比観察した.<BR>1)上喉頭神経内枝に単0電気刺激を与えることにより誘発された口蓋帆挙筋の等尺性収縮の収縮開始時点から最大張力の得られるまでの時間は45±3.1msec, 最大張力を示す時点から張力が半減するまでの時間は32±1.8msecであり, 刺激時点から反射性誘発筋放電および張力波形発現までの潜時は, それぞれ20±1.2msec, 27±1.9msecであった.<BR>2)刺激頻度10Hz以上の反復電気刺激によって反射性嚥下運動が惹起され, 嚥下回数は, 30Hzの刺激頻度で最も多く認められた.<BR>3)反射性嚥下運動時の口蓋帆挙筋からの筋放電は, 397±50msecの間観察され, 筋放電の発現は, 顎二腹筋前腹および顎舌骨筋よりも早期に認められた.<BR>4)反射性嚥下運動時に認められた口蓋帆挙筋の張力曲線は, 0峰性で, 収縮力は張力発生後187±19msecで急激に減弱した.

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