レーザー治療の原理と応用

書誌事項

タイトル別名
  • Principle of Laser Treatment and its Application

抄録

近年種々の医学生物学の分野でレーザーの応用が盛んになっているが, その多くの場合, レーザー装置の選択はたまたま手元に存在したからであり, またレーザー治療の方法も単なる経験に基づいたものであった. しかし, selective photothermolysis (SP) という概念が発表され, 特に色素病変の治療に適するレーザーの照射条件が明らかにされた. この条件とは 1. 目的とする色素に特異的に吸収される波長, 2. 目的とする網胞の熱緩和時間よりも短い照射時間, 3. 目的とする細胞を破壊するのに充分な照射エネルギーの3つの条件を満たすレーザー光である. そしてSPの理論は動物実験で確かめられ, SPの条件を満たすレーザーは今まで有効な治療法がなかったいくつかの色素性あるいは血管性皮膚病変の治療に有用であることが示された. さらにSPの理論はレーザーによる脱毛にも応用可能である. その他炭酸ガスレーザーやエキシマレーザーを用いた光切除は皮膚の微小手術, 特に皮膚の皺取り術に使用されている.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205455828992
  • NII論文ID
    130004630655
  • DOI
    10.2530/jslsm1980.19.4_249
  • ISSN
    02886200
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ