脾静脈瘤血栓により二次性肝外門脈閉塞症を来した食道静脈瘤破裂の一例

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タイトル別名
  • A case of ruptured esophageal varices caused by secondary extrahepatic portal obstruction followed by thorombosis of splenic vein aneurysm

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説明

患者は64歳女性.径4cmの無症候性脾静脈瘤を指摘された2年後, 瘤内および門脈本幹, 門脈右枝, 上腸間膜静脈に及ぶ広範な血栓形成を来した.求肝性門脈側副血行路である門脈海綿状変化 (cavernomatous transformation of the portalvein : CTPV) により肝臓への血流は保たれていたが, 上腸間膜静脈閉塞により, 腸間膜静脈系短絡が骨盤内に認められ, 脾静脈閉塞により左側の側副路が発達し, 食道胃静脈瘤が急速に出現・増悪した.予防的に内視鏡的食道静脈瘤硬化療法 (EIS) が行われたが, その後約6カ月で再発, 破裂した.内視鏡的治療は困難であり, Hassab手術が施行された.無症候性脾静脈瘤は重篤な合併症を来す場合があり, 経過観察を行い, 合併症に対する適切な対応が必要である.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205456910336
  • NII論文ID
    130004635692
  • DOI
    10.11423/jsph1999.11.3_272
  • ISSN
    13448447
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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