ρ-RouxenY再建術後輸出脚静脈瘤出血に対して門脈ステントが有用であった1例

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タイトル別名
  • Portal venous dilatation and stenting for bleeding jejunal varices after ρ-RouxenY re-construction.

抄録

症例は66歳男性で, 3型進行胃癌 (T4 (SE), N1, P1) に対し, 他院にて胃全摘+ρ-RouxenY再建施行後であった.術後に多発肝転移巣と肝門部リンパ節転移に伴う門脈狭窄が出現した.難治性食道静脈瘤と輸出脚の静脈拡張があり, 吐血を繰り返していた.EIS施行のため当院紹介受診した.内視鏡検査では吻合部直下空腸粘膜に拡張した静脈と日の丸サインを認め, 空腸静脈からの出血が示唆された.十二指腸静脈からの出血のリスクも高いと考えられた.このため, 効果の持続性と再建経路全体への対応を考慮して, 肝外門脈圧の低下を図ることとし門脈ステント留置を施行した.ステント留置前に約23cmH2Oあった圧較差は消失し, 術後の内視鏡検査でも空腸脚の静脈拡張の消失を確認した.治療に苦慮したρ-RouxenY再建術後輸入脚および輸出脚静脈瘤出血に対し, 門脈ステント留置術は有効でありQOLの改善に有意義であった.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205457062272
  • NII論文ID
    130004635675
  • DOI
    10.11423/jsph1999.10.3-4_152
  • ISSN
    13448447
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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