視覚誘発電位二元過程モデルの動的シミュレーション
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- 吉田 茂
- 筑波大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Dynamic simulation of the dual process model for visual evoked potentials
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説明
オン・オフ, パルス, ダブル, トレインの各光刺激パターンに対する視覚誘発電位 (VEP) の二元過程モデル (例えば, 吉田, 1990a) のコンピュータ・シミュレーションを行った.シミュレーション・プログラムは, パーソナルコンピュータ上で稼働するシミュレータ (Extend v 1. 1) を用いて, 動的システムとしてプログラミングした.新しいパラメータとして明順応によって変化する刺激価を導入した.これが動的システムでは順応過程が重要な働きをする.VEPの後期律動波を発生させるためにオン・オフ・システムの相互トリガー機構を仮定した.単純化するために刺激条件を限定し, 刺激の大きさを直径5°, コントラストを比率3.5の高いもののみにした.基本的なパラメータは先のVEP研究で推定したものと同じものを用いた.順応の時定数と後期律動波の振幅は経験的に決定した.モデル波形は各刺激パターンの条件に対するVEPの基本的な特徴を示した.このVEPの動的シミュレーションは, 視覚系の構造を計算論的に表現する方法として有効なものと考えられる.
収録刊行物
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- Japanese Journal of Physiological Psychology and Psychophysiology
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Japanese Journal of Physiological Psychology and Psychophysiology 12 (1), 11-18, 1994
Japanese Society for Physiological Psychology and Psychophysiology
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205458333824
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- NII論文ID
- 130004624494
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- ISSN
- 02892405
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可