L-チロシンがロボロフスキーハムスターの自発運動量に及ぼす影響

DOI

抄録

ヒメキヌゲネズミ属のハムスターであるロボロフスキーハムスターは,同属のジャンガリアンハムスターに比して多動行動を示し,脳内ドーパミン含量が低いことを既に報告している。本研究ではペットの多動行動の改善を目的として,その問題行動発症モデルにロボロフスキーハムスターを設定し,ドーパミンの前駆アミノ酸であるL-チロシンの単回投与および長期給与が自発運動量に及ぼす影響を調べた。オープンフィールド試験における自発運動量には変化は見られなかったが,チロシンの長期給与により,ホームケージにおける自発運動量が有意に減少した。同時に脳内のノルエピネフリンの代謝物であるMHPG含量とドーパミンおよびノルエピネフリンの代謝回転率の亢進が認められた。以上の結果から,L-チロシン給与がロボロフスキーハムスターの多動性改善に有効であることが示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205459385472
  • NII論文ID
    130004991061
  • DOI
    10.11266/jpan1998.11.supplement_17
  • ISSN
    13443763
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ