成ネコに対する炭水化物給与が水分出納に及ぼす影響
説明
ドライキャットフード中の炭水化物が尿量ならびに水分出納に及ぼす影響を調べた。慣用飼料原料を用いて炭水化物源を含まない対照食,セルロース,ビートパルプを添加した繊維食,ならびにトウモロコシを添加した澱粉食を調製した。実験1において各実験食を不断給与したところ,飲水量は澱粉群で減少し,尿量は高炭水化物の2群で減少した。また,繊維群の糞中水分排泄量は増加した。その結果,見かけの水分保持量は群間に違いはなかった。実験2において粗蛋白質摂取量が等しくなるように定量給餌したところ,飲水量,尿量に関して,群間に違いは見られなくなった。繊維群では糞への水分排泄量が増加したので,見かけの水分保持量は繊維群で減少し,負の値を示した。以上の結果より,食餌中の炭水化物のうち,澱粉ではなく繊維に水分出納に影響を及ぼす働きがあることが明らかになった。
収録刊行物
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- Journal of Pet Animal Nutrition
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Journal of Pet Animal Nutrition 6 (Supplement), 9-11, 2003
Japanese Society of Pet Animal Nutrition
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205460422144
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- NII論文ID
- 130004626021
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- ISSN
- 13443763
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可