ジアルキルジチオリン酸系分散剤の研究

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タイトル別名
  • Studies on the deflocculants of dialkyldithiophosphate group
  • ジアルキルジチオリンサンケイ ブンサンザイ ノ ケンキュウ

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抄録

アルコールとしてイソブロビルアルコール, n-ブタノール, ラウリルアルコール, ステアリルアルコールなどのアルコール類と五二硫化リンと反応させると次式により<BR>4ROH+P2S5→2 RO RO-P=S-SH+SH2<BR>ジアルキルジチホスフェイトが得られる。この際の反応条件が従来明らかにされていないので検討したところ原料のモル比は理論量, 反応温度は65-85℃, 反応時間は5-8hrsの条件が最適であつた。反応液に計算量の水酸化ナトリウム水溶液を加えて正確に中和後, 減圧にて蒸発乾燥することによりナトリウム塩を得た。<BR>以上のソジウムジアルキルジチオリン酸の浮遊選鉱剤としての適性を調べるため無機体質顔料8種類を分散質として分散分析を行なった結果, <BR>1) 無添加のときの沈降の順序は酸化チタン, シリカゲル, カオリン, 炭酸カルシウム, 炭酸バリウム, アルミナ, 亜鉛華, 酸化第一鉄 (褐) の順で大体比重の順になる。<BR>2) ジアルキルジチオリン酸トリウム塩の添加によりカオリン, Fe2O3, BaCO3の分散性が改善せられ, これらはまたジチオリン酸のアルキル鎖として分岐のない長鎖のものほど効果がよかった。一方かえって凝集的に働く場合としては, シリカゲル, CaCO3, Al2O3, ZnOがあり, これは分岐のある短鎖のものの方が分岐改善せられる。ケイ砂とか酸加チタンは, あまリチオリン酸塩の添加により分散の影響を受けなかった。またジアルキルジチオリン酸のZn塩を製したのちカーボンブラックの油中分散を検討した。その結果軽油およびアンスラセンランプブラックはともにチオリン酸のZn塩の添加により分散がよくなるが, 前者は特に長鎖アルキル成分の含量の多いZn塩の方により分散がすぐれ, 後者のアンスラセンランプブラックは適当な長さのものが分散結果がよかった。

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