小児気管切開症例110例の長期観察

  • 金村 信明
    大阪市立総合医療センター 小児耳鼻咽喉科
  • 中野 友明
    大阪市立総合医療センター 小児耳鼻咽喉科
  • 愛場 庸雅
    大阪市立総合医療センター 小児耳鼻咽喉科
  • 木下 彩子
    大阪市立総合医療センター 小児耳鼻咽喉科
  • 植村 剛
    大阪市立総合医療センター 小児耳鼻咽喉科
  • 副島 千晶
    大阪市立総合医療センター 小児耳鼻咽喉科
  • 天津 久郎
    大阪市立総合医療センター 小児耳鼻咽喉科

書誌事項

タイトル別名
  • The prognosis for 110 cases of pediatric tracheotomy

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説明

 2005年から2014年の10年間に当院で実施した16歳以下の気管切開症例,110例について生命予後に関わる因子および気管切開離脱の可否を後方視的に検討した。年齢は1歳未満での実施が多かった。原疾患としては1歳未満では顔面奇形と心疾患が多く,1歳以上になると神経筋疾患の占める割合が増えていた。年齢による生命予後の検討では生存曲線に有意差は認められなかった。目的別での検討では,呼吸管理目的の群で予後不良であった。原疾患別での検討では,急性脳症や脳腫瘍および心疾患の症例では予後が不良であった。検討の結果,生命予後は原疾患に左右されるものであり,気管切開の時期は生命予後の因子とはならず,適切な時期に手術を実施することが重要であることが示唆された。

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