BNコート酸化セリウム微粒子の合成と紫外線遮断剤への応用

  • 増井 敏行
    大阪大学大学院工学研究科物質化学専攻
  • 山元 美佐
    大阪大学大学院工学研究科物質化学専攻 (株) ノエビア商品研究開発部
  • 浜田 亮
    大阪大学大学院工学研究科物質化学専攻
  • 足立 吟也
    大阪大学大学院工学研究科物質化学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Synthesis of BN-coated Cerium (IV) Oxide Fine Particles and Their Application as UV Blocking Materials
  • BN コート サンカ セリウム ビリュウシ ノ ゴウセイ ト シガイセン シャダンザイ エ ノ オウヨウ

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説明

酸化セリウム微粒子は新しい紫外線遮断剤, とりわけ化粧料用サンスクリーン剤として期待されているが, その触媒活性の高さと淡黄色の色調が実用化の大きな妨げとなっていた。本研究では酸化セリウム微粒子の表面においてホウ酸とアンモニアの反応を行わせることで, 酸化セリウム微粒子表面を乱層構造の窒化ホウ素 (t-BN) により被覆し, 油脂の熱分解, 光分解活性, および淡黄色の色調を抑えることに成功した。得られた粒子の平均粒径は1次粒子径が8nm, 2次粒子径が1.4μmであり, XPS測定により求めた酸化セリウム表面の被覆率は90%であった。また, 紫外線遮断特性について紫外可視分光計により評価したところ, 本研究で開発されたBNコート酸化セリウムは, 市販の超微粒子酸化チタンや超微粒子酸化亜鉛にくらべ, 高い透明性と高い紫外線遮断能を有することが明らかとなった。

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参考文献 (23)*注記

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