複素環を有する新規なトリアリールメタン系色素の合成と吸収スペクトル (第II報)

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タイトル別名
  • Synthesis and Absorption Spectra of Triarylmethane Dyes Containing a Heterocyclic Ring (II)
  • 複素環を有する新規なトリアリールメタン系色素の合成と吸収スペクトルー2-
  • フクソカン オ ユウスル シンキ ナ トリアリールメタンケイ シキソ ノ ゴウ

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抄録

ピリジンまたはベンゾピラン環を含むホルミル誘導体とNN, NN-ジメチルアニリン誘導体との縮合反応により得られるトリアリールメタンを酢酸中, 四酢酸鉛で酸化することにより, 新規なトリアリールメタン系色素が得られた。これら色素のλmaxはトリフェニルメタン系色素母体に比べいずれも10~20nm赤色移動し, また, その吸収スペクトルにおいて, トリフェニルメタン系色素の特徴である “x-band”, “y-band” を含むことが, ラマンスペクトルより明らかになった。また, PPP-CI計算によって得られる最も長波長側のλmaxの値と実測値とのあいだには良い相関が認められた。さらに, この系で近赤外領域にλmaxを持ついくつかの色素がMO計算から示された。トリアリールメタンの光酸化反応における量子収率を測定した結果, エタノール中ではトリフェニルメタンよりもベンゾチオピラン系で量子収率が大きくなり, クロロホルム中では逆に小さくなることを見い出した。また, クロロホルム中での量子収率がエタノール中での値よりも10~40倍の値 (0.116~0.241) を示した。

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