皮革の低温フルオロカーボンガスプラズマ処理とかび抵抗性

  • 安藤 博美
    兵庫県立工業技術センター皮革工業指導所
  • 片岡 清一
    通商産業省 工業技術院 大阪工業技術研究所
  • 桑田 実
    兵庫県立工業技術センター皮革工業指導所
  • 佐伯 靖
    兵庫県立工業技術センター皮革工業指導所
  • 水谷 茂章
    兵庫県立工業技術センター皮革工業指導所
  • 杉田 正見
    兵庫県立工業技術センター皮革工業指導所

書誌事項

タイトル別名
  • Low Temperature Fluorocarbon Gas Plasma Treatment and Fungal Resistance on Leather
  • ヒカク ノ テイオン フルオロカーボン ガス プラズマ ショリ ト カビ テイ

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説明

フルオロカーボンガス低温プラズマ処理に関する研究は合成高分子のフィルムおよび繊維等について広く行われている。本研究において, 皮革の機能化を目的とし, テトラフルオロメタン (CF4), ヘキサフルオロエタン (C2F6) およびパーフルオロプロパン (C3F8) を用い, 低温プラズマ処理について検討を行った。プラズマ処理皮革表面のXPSおよびFT-IR分析, 皮革中のフッ素量の比色定量分析を行った。さらに, 水抽出試験前後の皮革中のフッ素量を測定した。その結果, プラズマ処理皮革表面にフッ化炭素重合体が見られ, プラズマ処理時間の増加とともに皮革中のフッ素量も増加した。また, 皮革中のフッ素量はフルオロカーボンガスの種類により異なる層別分布を生じた。水抽出試験によりフッ素の脱離が生じ, CF4は抽出時間の増加とともに漸次減少したが, C2F6およびC3F8は25~50時間後にほぼ安定した。また, 水抽出試験前後の各フルオロカーボンガスプラズマ処理皮革ともに未処理皮革に比べかび抵抗性が向上した。

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参考文献 (35)*注記

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