書誌事項
- タイトル別名
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- THE DIAGNOSIS OF IMPOTENCE
- 第1報 REM (rapid eye movement) 睡眠時勃起現象の臨床応用について
- Report 1. On the Clinical Application of the Erectile Phenomena During REM (Rapid Eye Movement) Sleep
説明
勃起不全の要因として, 臨床的に器質的なものと機能的なものが想定されているが, その確定診断にあたり客観的な方法がなく, 良い診断方法の開発が望まれている. REM睡眠時に勃起現象を伴うことは古くから報告されているが, 今回我々は, 勃起不全症例においてREM睡眠時勃起現象の観察 (REM-Penogram 以下REM-Pとする) を行い, その臨床応用の可能性について検討した.<br>終夜睡眠ポリグラフィー記録は, 正常人3名, 機能的な症例5名および器質的な症例5名を対象に行われたが, REM-Pは松本らの方法に従い, 活性炭の粉末をつめた Strain-gauge を陰茎根部に装着して施行した. それと同時にEEG, EOGなどで, 睡眠相の判定も行い次のような結果を得た.<br>(1) 正常人および機能的勃起不全症例群では, 1例を除き各症例とも, REM睡眠は3~5回出現し, これに一致して完全勃起を伴う率は約85%であつた.<br>(2) 器質的勃起不全と考えられる症例群では, 1例 (症例9) を除き, すべて完全勃起は観察されなかつた. なお症例9は, 経時的な観察を行ううちに勃起力を回復し, これをREM-Pにて追跡し得た症例である.<br>以上の結果より, Karacan らの報告と同様に勃起不全の原因が器質的であるか否かの鑑別にREM-Pが応用できると考えられた.
収録刊行物
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- The Japanese Journal of Urology
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The Japanese Journal of Urology 71 (11), 1384-1389, 1980
社団法人 日本泌尿器科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205475572608
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- NII論文ID
- 130006931211
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- ISSN
- 18847110
- 00215287
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可