糖尿病性腎症による慢性腎不全患者の尿路感染症についての検討

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  • URINARY TRACT INFECTION IN PATIENTS WITH CHRONIC RENAL FAILURE DUE TO DIABETIC NEPHROPATHY

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糖尿病 (DM) 腎症による慢性腎不全患者の非透析例50症例と透析例55症例を対象として, 細菌尿 (105以上/ml), 膿尿 (白血球数10コ以上/hpf) および尿路感染症 (UTI) につき検討した結果,<br>1. 非透析例では17人 (34.0%) に細菌尿, 13人 (26.0%) に膿尿, 9人 (18.0%) にUTIを認め症候性UTIは5人 (10.0%) であった. 細菌尿および膿尿は女性に高頻度であった.<br>2. 透析例では29人 (52.7%) に細菌尿, 30人 (54.5%) に膿尿, 25人 (45.5%) にUTIを認め症候性UTIは11人 (20.0%) であった. UTIは女性に高頻度であった.<br>3. 透析例において, 尿量が100ml/日以上の症例では尿量の減少と共に細菌尿, 膿尿およびUTIの頻度は増加したが有意の差は認めなかった.<br>4. 非透析例では尿糖陽性例に細菌尿, 膿尿およびUTIの頻度が高く, 透析例では逆に尿糖陰性症例に頻度が高い傾向にあったが有意差は認めなかった.<br>5. 17非透析細菌尿症例中単純感染を10例に混合感染を7例に認め, 単純感染症例中Enterococcus, Morganella morganii よび Candida を各2症例にE. coli, Group B streptococcus, Pseudomonas putida および Corynebacterium を各1症例に認めた. 29透析細菌尿症例中単純感染を15症例に混合感染を14症例に認め, 単純感染症例中 Candida を7症例に, E. coli, Enterococcus および Serratia marcescens を各2症例に Pseudomonas aerganosa および Morgonella morganii を各1症例に認めた.

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