ステロイド投与及び仙骨神経ブロック下の膀胱拡張療法が奏効した間質性膀胱炎の1例

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  • A CASE OF INTERSTITIAL CYSTITIS TREATED SUCCESSFULLY WITH STEROID AND BLADDER DISTENSION UNDER SACRAL NERVE BLOCK

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抄録

ステロイド投与と仙骨神経ブレック下の膀胱拡張療法が奏効した間質性膀胱炎の1例を報告する. 患者は53歳の男性で, 頻尿と膀胱部自発痛を主訴として入院した. 諸検査では, 膀胱鏡下のパンチバイオプシーによる膀胱粘膜の組織検査で粘膜下組織の線維下が認められ, 膀胱造影では膀胱の極度の萎縮と両側度のVURが判明し, 鑑別診診断の結果と合わせて間質性膀胱炎と診断した. 先ず尿路感染症が存在したため, 点滴静注による化学療法を行い, 感染は治癒したが症状は全く改善しなかった. そこで疼痛に対し仙骨神経ブロックを施行し, 留置した Foley catheter から抗生剤入りの生食を膀胱内に注入して, VURを考慮した中程度の膀胱拡張療法を連日行った. 膀胱内注入量を徐々に増やしてゆきながら, 膀胱拡張療法を継続した. その結果, 約40日間の膀胱拡張療法で膀胱容量は正常となり疼痛も消失したため, Foley catheter を抜去した. Foley 抜去後, 患者の排尿は正常で尿路感染症も認められなかったため退院した.

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