症例 感染性心内膜炎に続発した僧帽弁膜瘤の診断に経食道心エコー図法が有効であった1例

書誌事項

タイトル別名
  • Mitral valve aneurysm in infective endocarditis diagnosed by transesophageal echocardiography
  • Report of a case and review of the literature
  • 本邦報告例の検討も含めて

抄録

症例は61歳,男性.突然の息切れを主訴に来院.経胸壁心エコー図法にて大動脈右冠尖に可動性の疣贅,僧帽弁前尖の左房側に輝度の低い構造物を認めた.カラードップラーでは重度の大動脈弁閉鎖不全が確認され,感染性心内膜炎に伴う急性大動脈弁閉鎖不全の診断にて緊急入院.経食道心エコー図法では僧帽弁前尖の左房側に突出する約15mm大の弁膜瘤を明瞭に描出.その後,心不全は内科的保存治療にて小康状態になるも,炎症所見が持続するため,入院3週間後に二弁置換術を施行.手術時僧帽弁前尖に22×14mmの弁膜瘤を,大動脈左冠尖にも6×3mmの弁膜瘤を認めた.術前診断には経食道心エコー図法が極めて有効と思われた.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 28 (5), 415-421, 1996

    Japan Heart Foundation

被引用文献 (1)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205485782528
  • NII論文ID
    130004135938
  • DOI
    10.11281/shinzo1969.28.5_415
  • ISSN
    05864488
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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