A case of myotonic dystrophy presenting an acute inversion of T wave and positive findings in <SUP>201</SUP>Tl and <SUP>99m</SUP>Tc-PYP myocardial scintigram

Bibliographic Information

Other Title
  • 症例 急速なT波陰性化と<SUP>201</SUP>Tlおよび<SUP>99m</SUP>Tc-PYP心筋シンチグラムに陽性所見をみた筋緊張性ジストロフィの1例

Search this article

Description

筋緊張性ジストロフィに罹患した66歳男性の心電図に1度房室ブロックと不完全右脚ブロックがみられ,約1年後にMobitz II型の2度房室ブロックが頻繁に出現して徐脈を呈した.入院後の2週間にII,III,aVFのT波は逆転し,胸部誘導でも陰性T波が増深した.心臓の電気生理学的検査では洞結節機能障害と房室結節からHis-Purkinje系に至る伝導障害を認め,左室造影では前側壁部と心尖部にhypokinesisを認めた.201Tl心筋SPECTではそのhypokinesisの部位に一致して心尖部とその前壁付近に集積欠損像がみられ,99mTc-PYP心筋SPECTでは後下壁に異常集積像を見た.筋緊張性ジストロフィにおける心筋シンチグラムの報告は少なく,特に99mTc-PYP心筋シンチグラムについては報告がない.本症例では冠動脈造影像に異常がなく組織学的に心筋変性を認めたことから,心筋シンチグラムが陽性所見を示した原因として,本疾患に付随した心筋変性が考えられた.本症例では心電図にて短期間にT波が増悪した点も注目すべきであり,心筋変性に基づく心電図所見が急速に進行する場合のある事を示した.

Journal

  • Shinzo

    Shinzo 20 (2), 184-189, 1988

    Japan Heart Foundation

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top