第33回理論心電図研究会 テーマ : QTc dispersion をめぐって QT延長症候群におけるQTc dispersionについて
書誌事項
- タイトル別名
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- QTc dispersion during long follw up in patients with long QT syndrome
説明
遺伝性QT延長症候群(1例特発性を含む)におけるQTc dispersionの臨床的な意義や背景について検討した.長期(平均11.1年)の経過観察症例のQTc dispersionの経時的変化を検討したところ,性差に興味ある結果が認められた. QTc dispersは男性では20歳以下で大きな値であったが,20歳を過ぎるとQTc時間の短縮とT波の形態の正常化とともに100ms以下に縮小した.このような変化は臨床的な所見(若年者に発症と心事故が多い)との関連があることを示唆している.女性ではこのような関係が認められなかったことから,年齢に関係なく十分な観察が必要である.さらに,現在複数の原因遺伝子が明らかにされつつあり,遺伝子解析により得られたLQTの分類,すなわち再分極相に作用するチャネルの異常を特定した上でQTc dispersion, QT時間と臨床所見との関係を検討することが今後必要と思われた.
収録刊行物
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- 心臓
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心臓 31 (4), 288-293, 1999
Japan Heart Foundation
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205486740480
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- NII論文ID
- 130004414353
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- ISSN
- 05864488
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可