症例 Symbas法による瘻孔閉鎖術後に興味深い冠動脈造影所見を呈した先天性右冠動脈左室瘻の1 男児例
書誌事項
- タイトル別名
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- Congenital RCA-LV fistula with unexpected finding in post-operative coronary angiography-A case report
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説明
閉鎖術前後の冠動脈造影とTl-201心筋シンチグラフィで興味深い所見を示した,先天性右冠動脈左室瘻の1例を報告する.症例は5歳男児で,心不全や胸痛の既往はなく,胸骨左縁第4肋間に最強点を有する拡張期雑音を聴取する以外,身体所見に異常を認めなかった.胸部単純X線で心拡大,運動負荷心電図で不完全右脚ブロックを呈していたが,Tl-201心筋シンチグラフィでは明らかな虚血を認めなかった.心エコーと心臓カテーテル検査から右冠動脈左室瘻と診断し,Symbas法による瘻孔閉鎖術を施行した.術後経過は順調だが,術後12日目の心筋シンチグラフィでは前壁・側壁・中隔に逆再分布を,術後8カ月には前壁・側壁に逆再分布を認めた.術後8カ月の選択的冠動脈造影で左冠動脈からの側副血行は術前に比べ発達し,また右冠動脈末梢は血栓性閉塞をきたしていたが,術前に造影されなかった洞結節動脈や右室枝が明瞭に造影された.
収録刊行物
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- 心臓
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心臓 31 (10), 735-740, 1999
Japan Heart Foundation
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205488049024
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- NII論文ID
- 130004136143
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- ISSN
- 05864488
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可