症例 再発した急性心筋炎の1例

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タイトル別名
  • A case of recurrent acute myocarditis

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説明

症例は13歳の女性である.平成10年9月,咽頭痛と39℃ 台の発熱に続いて,頭痛,嘔吐,および動悸が出現したので当科を受診した.心筋逸脱酵素の上昇に加えて,心エコー図検査で高度の左室壁運動低下(EF27%)が認められたので,当科に入院した.心筋生検で中等度の炎症性細胞浸潤と心筋細胞の断裂が認められたので,急性心筋炎と診断した.左室壁運動は,第7病日に正常化した.退院後の経過は順調であったが,平成11年7月に動悸と心エコー図検査で左室壁運動低下(EF33%)が出現したので,再入院した.第2回入院後,心機能は第29病日に正常化した.第2回入院時に実施した心筋生検は,初回生検とほぼ同様の所見を示した.<BR>急性心筋炎は,通常,急性期を無事に経過すれば比較的予後良好と考えられているが,再発することにも留意する必要がある.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 34 (9), 731-737, 2002

    Japan Heart Foundation

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