研究 肺動脈血流速度による小児心疾患の右室駆出特性

書誌事項

タイトル別名
  • Right ventricular ejection characteristics in children with congenital heart disease by means of a pulmonary blood flow velocity

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説明

カテーテル式電磁血流計を用いて,正常心を含む小児心疾患の肺動脈血流速度を測定し,右室の駆出特性について検討した.<BR>対象は,川崎病10例,動脈管開存症5例,心房中隔欠損症10例,心室中隔欠損症10例の計35例で,流速波形より駆出時間,最大流速,加速時間,分画駆出率を算出した.<BR>心内短絡群は,最大流速において正常群より有意に増大し,1回拍出係数と正の相関関係(r=0.82)が,肺血管抵抗と負の相関関係(r=0.68)が認められた.心不全や肺高血圧のない限り右室は,増大した駆出量を拍出するためには, 駆出時間を延長させ同一のパターンで送り出すのではなく,拍出スピードを上昇させて収縮のより早期に送り出してしまうよう適応していくことが示唆された.<BR>また,正常小児の肺動脈最大流速は,62.5±8.9cm/sec,分画駆出率は,初期1/3中期1/2後期1/6で,これらの指標は流速波形から得られる有用な情報の1つと考えられた.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 15 (9), 955-960, 1983

    Japan Heart Foundation

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205488838144
  • NII論文ID
    130004411228
  • DOI
    10.11281/shinzo1969.15.9_955
  • ISSN
    05864488
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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