第17回臨床不整脈研究会 Vasospastic anginaに伴う心室細動と考えられた1小児例

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Ventricular fibrillation in a 13 years boy with vasospastic angina

抄録

13歳,男児.マラソン中に意識を消失し,救急車内で心室細動を認めたため除細動後,前医に搬送された.低体温療法を行い神経学的後遺症を残さず回復した.運動負荷試験でSTの低下を認めたため,冠動脈造影を行ったが,有意狭窄は認めなかった.Ach負荷で両側の冠動脈攣縮が誘発された.当院転院後の心エコーでは心尖部心筋の軽度肥大,左室乳頭筋の肥大,組織ドプラ法で心尖部の穿通枝内の乱流パターンなど心筋症を疑わせる所見を認めた.99mTc-Tetrofosmin心筋SPECTでは明らかな虚血所見は認めなかった.Ca拮抗薬の投与下で電気生理学的検査を施行し,右室心尖部と流出路から3発までの期外刺激を加えたが心室細動は誘発されなかった.Brugada症候群を疑いpilsicainide負荷を行ったが,ST変化はみられなかった.心室細動は運動などによる虚血性変化によって引き起こされたことが考えられ,小児では極めてまれな病態であると考えられた.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 37 (Supplement4), 170-174, 2005

    Japan Heart Foundation

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205489678848
  • NII論文ID
    130004136557
  • DOI
    10.11281/shinzo1969.37.supplement4_170
  • ISSN
    05864488
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ