Rifampicin (Rifamycin AMP) にかんする2, 3の補足的検討

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タイトル別名
  • STUDIES ON RIFAMPICIN
  • Rifampicin Rifamycin AMP ニ カンスル 2 , 3 ノ ホソクテキ ケントウ

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説明

Rifampicin (Rifamycin AMP, 以下RFPと略す) について, 既に私共は, 各種細菌に対する抗菌力, 家兎血中濃度, ヒトに連続投与したときの血中濃度, 尿中濃度, モルモットにおける臓器内濃度を測定した成績を述べ, 臨床使用成績を併おせ報告した1)。<BR>そのさい1例ではあるが, ヒトに12時間毎に450mg宛連続酌に経口投与したときの血中濃度曲線が, 図1のように, 2日半の観察期間中, ピーク値が次第に上昇を示し, 一見蓄積を示唆するような成績をえたことから, さらに多数例について, 長期間にわたつて, 連続投与時の血中濃度の推移を観察することが必要と思われた。<BR>一方, 食事摂取による血中濃度パターンの変動の有無については, Cross over2例の成績で, 1例において, 食後投与時, そのピークが5時間後にあるとの報告2) があり, この点もさらに検索する必要がみとめられた。これらの点に関して今度私共は, Volunteerを用いて検討したので, その成績について報告する。<BR>また, RFPの溶液作製のさい溶媒として通常Dimethylformamideが用いられているが3), このものはかなり強い抗菌活性をもつため, 代りにDimethylsulfoxideを試用したところ, 抗菌力は比較的低く, 溶媒として有用であり, その溶液は8ヵ月間安定であると報ぜられた。<BR>私共はかつて2, 3の細菌のDimethylsulfoxideに対する感受性を測定したところ, 原液の8倍希釈までは菌の発育阻止をみとめたが, 16倍希釈ではすべての被検菌の生育をみ, Dimethylsulfoxideの影響はおよんでいなかつた5)。これを日本化学療法学会標準法による細菌の抗生物質感受性検査のさいの, 薬液の希釈度に直すと, 100, 50, 25…0.8mcg/mlの寒天平板をつくつたとき, 50mcg/ml平板で, その影響はすでにないものとみなしえよう。今度, この2者をRFP溶媒として比較したので, その成績についても合わせて報告する。

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