尿路感染症分離菌に対する経口並びに注射用抗菌薬の抗菌力比較 (第11報1989年)

書誌事項

タイトル別名
  • COMPARATIVE STUDIES ON ACTIVITIES OF ANTIMICROBIAL AGENTS AGAINST CAUSATIVE ORGANISMS ISOLATED FROM URINARY TRACT INFECTIONS (1989)
  • II. BACKGROUND OF PATIENT
  • その2. 患者背景

抄録

1989年6月から翌年5月までの間に全国10施設において尿路感染症と診断された患者から分離された菌株を供試し, それらの患者背景について性別と年齢, 年齢と感染症, 年齢と菌種, 抗菌薬投与前後における菌と感染症, 分離菌と分離地域などにっき検討した。患者背景をみると, 男女とも50歳以上の症例が多かった。男女の割合をみると20~39歳では女性の症例が83.3~88.5%と大半を占めたが, 年齢層が上がるに従い男性の割合が増加し, 70歳以上では男性の症例が61.4~69.0%と女性の症例より多くなった。感染症別でみると, 20~39歳では単純性尿路感染症の症例が81.6~81.8%を占めたが, 50歳以上では複雑性尿路感染症の症例が51.6~77.2%を占めた。菌種をみると20~39歳はEscherichia coliの分離頻度が高く55.0~55.7%を占め, 40~69歳でも29.1~38.7%を占めたが, 70歳以上では減少し, 14.4~20.8%になった。一方Entemcoccus faecalisは, 20~39歳では6.3~9.0%を占めるにすぎなかったが, 60歳以上では18.2~20.5%を占めていた。抗菌薬投与前後 (分離前1週間以内に抗菌薬の投与をしていない場合を「投与前」, 投与している場合を「投与後」と分類) における感染症群別の分離菌頻度についてみると, 投与前の分離菌はE. coliが最も多く38.5%を占めたが, 投与後は減少し10.8%となった。また, 抗菌薬投与後の方が分離頻度が高くなった菌としては, E. faecalisが13.9%から27.0%, Pseudomonas aeruginosaが7.1%から13.5%, Enterobacter spp.が2.9%から8.1%であった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001205495874944
  • NII論文ID
    130004395711
  • DOI
    10.11553/antibiotics1968b.48.1161
  • COI
    1:STN:280:DyaK28%2Fktl2ksg%3D%3D
  • ISSN
    21865477
    03682781
  • PubMed
    7474334
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • PubMed
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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