血中・尿中カルニチン濃度に及ぼす Cefetamet pivoxil 連続投与の影響とカルニチン経口投与併用の効果について

書誌事項

タイトル別名
  • INFLUENCE OF MULTIPLE-DOSE ADMINISTRATION OF CEFETAMET PIVOXIL ON BLOOD AND URINARY CONCENTRATIONS OF CARNITINE AND EFFECTS OF SIMULTANEOUS ADMINISTRATION OF CARNITINE WITH CEFETAMET PIVOXIL

この論文をさがす

説明

セフェタメトピボキシル (CEMT-PI) はピバロイルオキシメチル基をもつ薬剤であり, CEMT-PI単独投与時とカルニチン併用投与時における血漿中カルニチンのホメオスタシスと尿中排泄に対する影響を検討するため, 臨床薬理試験を行った。<BR>健常な被験者をCEMT-PI単独投与のA群(5名),CEMT-PIに加えて塩化レボカルニチンを併用するB群 (3名) に分け, それぞれ1日2回8日間継続して投与した。<BR>全試験期間を通じ, 本剤投与による自・他覚症状及び臨床検査値の異常変動は, A群B群ともに認められなかった。<BR>総カルニチン濃度は投与期間中緩徐に減少し,投与前値の平均に対してA群では45%(25.5μM), B群では66%(38.8μM)であった。遊離カルニチン濃度も徐々に減少し, 投与5日目にはA群で17.7μM(投与前値の37%), B群で29.2μM(投与前値の58%)となった。血漿中ピバロイルカルニチン濃度は速やかに増加し,投与4口目にはA群で6.12μM, B群で4.05μMになった。投与終了後, 血漿中の総カルニチン及び遊離カルニチン濃度は, A群では投与終了後5日目に, B群では投与終了後3日目に投与前値まで回復した。血漿中ピバロイルカルニチン濃度は両群とも投与終了後7日目まで検出された。カルニチン投与量はピバリン酸とほぼ等モルであったにもかかわらず, 血漿中の総カルニチン及び遊離カルニチン濃度は減少を示した。このことから, 経口投与時のカルニチンのバイオアベイラビリティーは16%と低いので, CEMTPIのバイオアベイラビリティーの55%と比較すると, かなり低い値であると考えられた。

収録刊行物

参考文献 (21)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ