臨床材料分離菌の各種抗菌薬に対する感受性サーベイランス (3年次報告)

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タイトル別名
  • SURVEY OF THE SENSITIVITIES OF CLINICAL ISOLATES TO ANTIBACTERIAL AGENTS (ANNUAL REPORT)

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説明

臨床分離株のカルバペネム系抗菌薬耐性傾向を検討する目的で全国21施設の参加による研究グループを組織し, 臨床分離株に対する, カルバペネム系抗菌薬の抗菌力を中心に検討した。すなわち1996年10月から12月までに各施設で分離された11菌種, 1241株に対する, 17種類の抗菌薬の最小発育阻止濃度 (MIC) を微量液体希釈法により測定した。その結果, カルバペネム系抗菌薬は, MSSA, S.pneumoniaeに対し強い抗菌力を示し, E.faecalisに対してもABPC, PIPCと同程度の抗菌力を示した。しかしMRSAに対するβ-ラクタム薬の抗菌力は弱かった。カルバペネム系薬はH.influenzaeに対しても抗菌力は強く, 中でもMEPMが最も優れていた。E.coli, K.pneumoniae, E.cloacae, S.marcescens, B.fragilis groupに対してもカルバペネム系の抗菌薬は強い抗菌力を示し, 他のβ-ラクタム系抗菌薬より優れていた。しかし, S.marcescensから耐性株が認められ, P.aeruginosaに対するカルバペネム系抗菌薬の抗菌力は, CAZと同程度であり, 耐性株も少なからず認められた。

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