嚥下時の大脳皮質神経活動の脳磁図による検討

DOI
  • 松山 勝哉
    Department of Otorhinolaryngology, Faculty of Medicine Kyushu University
  • 梅崎 俊郎
    Department of Otorhinolaryngology, Faculty of Medicine Kyushu University
  • 安達 一雄
    Department of Otorhinolaryngology, Faculty of Medicine Kyushu University
  • 山本 智矢
    Department of Otorhinolaryngology, Faculty of Medicine Kyushu University
  • 小宮山 荘太郎
    Department of Otorhinolaryngology, Faculty of Medicine Kyushu University

書誌事項

タイトル別名
  • Detection of the cortical swallowing area by means of magnetencepharography

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抄録

嚥下運動に関与する皮質活動は口腔期のみならず、反射性に惹起される咽頭期嚥下のパターン形成器にも大いに影響を及ぼしているものと考えられているが、その皮質領域の局在ならびに役割についてはいまだ解明されていない。そこで、SQUID (超伝導量子干渉装置) を用いて咽頭期嚥下に先行して活動を示す皮質領域を同定し、その役割について考察した。方法は、正常成人6名を対象に少量水嚥下時の脳磁気活動をSQUID を用いて記録し、32回の嚥下時の信号を加算平均した。加算平均のためのトリガー信号は、甲状舌骨筋の筋電図活動とした。脳磁気信号を解析し、咽頭期嚥下に先行して脳内に発生する等価電流双極子を時間一空間的に同定した。結果、甲状舌骨筋の活動開始に先行するdipoleを皮質運動野最下部付近に同定した。また、この皮質活動の咽喉頭粘膜表面麻酔による変化も検討した。以上より、皮質嚥下領野の活動は咽頭期嚥下の惹起性に多大な影響を及ぼすものと考えられた。

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