マウスの人工授精, とくに受胎率および産子数に及ぼす注入精子数の影響について

  • 竹島 勉
    北里大学畜産学部家畜育種繁殖学教室
  • 豊田 裕
    北里大学畜産学部家畜育種繁殖学教室

書誌事項

タイトル別名
  • Artificial Insemination in the Mouse with Special Reference to the Effect of Sperm Numbers on the Conception Rate and Litter Size
  • マウス ノ ジンコウ ジュセイ トクニ ジュタイリツ オヨビ サンコスウ ニ

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説明

ICR-JCL糸成熟マウスを用いて, 排卵後約3~7時間の午前8時30分~9時30分にマイクロスコープに接続した腟鏡を用い, 約3.18×106, 1.83×106および1.15×106精子を子宮頸管を通して授精し, 人工ペニスと腟タンポンを併用して偽妊娠を誘起した。その結果, 3.18×106精子の授精では, 13例中9例 (69%) に胎盤徴候が出現し, その内8例が分娩し平均10.5匹の産子を得た。1.83×106精子の授精では, 13例中4例 (31%) が受胎し, 産子数の平均値は4.3匹であった。最も低い精子濃度では, 6例中1例のみが受胎し分娩にいたった。以上の結果から, マウスの人工授精による受胎率および産子数は注入精子数の減少に伴って明らかに低下すること, および十分な精子数が注入されれば排卵後の授精でも高い受胎成績が得られることが知られた。

収録刊行物

  • 実験動物

    実験動物 26 (4), 317-322, 1977

    公益社団法人 日本実験動物学会

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