非放射性プローブを用いたin situ hybridization (ISH) 法によるカルシトニンmRNA検出の最適条件の検討

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タイトル別名
  • Optimal Conditions for Detection of Calcitonin mRNA by In Situ Hybridization (ISH) Method Using a Non-radioactive Probe in the Rat Thyroid Gland
  • ヒ ホウシャセイ プローブ オ モチイタ in situ hybridizat

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抄録

ラットの甲状腺におけるカルシトニンmRNAを検出する際の最適条件を, 非放射性in situ hybridization (ISH) 法によって検討した。本研究では, ラットのカルシトニンmRNAに相補的な合成オリゴヌクレオチドをDNA合成機で合成し, この3'末端をdigoxigenin-11-deoxyuridine triphosphate (dUTP) で非放射性に標識し, プローブとした。また, プローブとカルシトニンmRNAによって形成された2本鎖のハイブリッドは, アルカリ性フォスファターゼ標識抗digoxigenin抗体とnitroblue tetrazolium, X-phosphate (Boehringer Mannheim社) を用いて検出した。本研究では, ISHの最適条件として, 主に, 固定法とproteinase K処理の関係, および, hybridizationの温度と時間の関係の2つを取り上げた。固定法とteinase K処理の関係では, 10%formalin, 4℃, 2時間の固定で, かつ1μg/ml proteinase K, 37℃, 20分の処理を行ったものがシグナル強度と組織形態の保存のバランスにおいて最適であった。この条件下でhybridizationの温度時間の最適条件を検討すると, 37℃で一晩インキュベートした場合に最も強いシグナルが得られた。また, 隣接切片にそれぞれ, ISHと免疫染色を行ったところ, 隣接切片で同一細胞にISHのシグナルと免疫反応が認められる場合が大部分であったが, 免疫反応は陰性であるのに, ISHのシグナルを示す細胞が少数存在した。

収録刊行物

  • Experimental Animals

    Experimental Animals 43 (4), 477-486, 1994

    公益社団法人 日本実験動物学会

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