-
- 上田 智之
- 鹿児島大学医学部附属動物実験施設
書誌事項
- タイトル別名
-
- Effects of Environmental Temperature on the Population of T-cell Subsets, the Blastogenic Responses of Lymphocytes in Blood and Spleen and Splenic NK cell Activity in Mice
- マウスのT細胞サブセット,リンパ球幼若化反応及びNK細胞活性に対する環境温度の影響〔英文〕
- マウス ノ Tサイボウ サブセット リンパキュウ ヨウジャクカ ハンノウ オヨ
この論文をさがす
説明
22℃から12℃または32℃環境に暴露したマウスの脾臓中及び血中のT細胞サブセット, マイトージェソに対する脾臓中及び血中のリンパ球の幼若化反応, 並びに脾臓中のリンパ球のNK細胞活性の変化を検索した。いずれの検査項目でも暴露後1ないし3日目に抑制的な影響がみられた。脾臓中のT細胞は両暴露群とも減少し, T細胞サブセットではLyt-1.2陽性細胞の減少がみられたが, Lyt-2.2陽性細胞は影響されなかった。血中のT細胞も減少し, : Lyt-1.2細胞の減少がみられた。Lyt-2.2細胞は12℃群では影響がみられなかったが, 32℃群では1日目に減少し, 3日目に増加した。脾臓中のリンパ球のconcanavalin A (Con A) とpokeewedmitogen (PWM) に対する幼若化反応は抑制されたが, phytohemagglutinin-P (PHA-P) とlypopolysaccharide (LPS) に対する反応は抑制されなかった。血中リンパ球ではConA, PHP-P, PWMに対する反応、が弱くなる傾向がみられ, 特に12℃群のPWMに対する反応は22℃群の8%以下であった。脾臓細胞のNK細胞活性は酢酸コルチゾン5mgの投与ほどではなかったが, 暴露により減少した。以上のことから, 22℃から12℃あるいは32℃ヘマウスを移した場合には, ヘルパーT細胞の減少, T細胞の幼若化反応及びNK細胞活性の抑制がみられることが明らかとなった。したがって, 環境温度の大きな変化はマウスでは感染症の誘発や顕性化の一因になるものと考えられた。
収録刊行物
-
- Experimental Animals
-
Experimental Animals 39 (3), 389-396, 1990
公益社団法人 日本実験動物学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001205501648256
-
- NII論文ID
- 130005000825
- 130006135034
-
- NII書誌ID
- AN00104954
-
- ISSN
- 18817122
- 00075124
- http://id.crossref.org/issn/13411357
-
- NDL書誌ID
- 3684280
-
- PubMed
- 2401323
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可