汚染および非汚染繁殖コロニー由来マウスのマウス肝炎ウイルス感受性について

書誌事項

タイトル別名
  • Susceptibility to Mouse Hepatitis Virus of Mice from Infected and Non-infected Breeding Colonies
  • オセン オヨビ ヒ オセン ハンショク コロニー ユライ マウス ノ マウス

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説明

既応反応によりcheckしたマウス肝炎ウイルス (MHV) 汚染または非汚染コロニー由来のマウスを3, 4, 6, 8週令でMHVで攻撃すると, 汚染コロニーマウスは非汚染コロニーマウスに比較して抵抗性が高く, とくに週令でその差が顕著であった。攻撃10日後の生残マウスについてCF抗体の有無をみると, 汚染コロニーマウスでは, 3, 4週令では陰性で, 6, 8週令では大部分が陽性を示した。これに反して, 非汚染コロニー由来生残マウスの大部分は陰性であった。<BR>汚染コロニー由来の親を不活化MHVで頻回免疫すると, 乳仔には4週令までCF抗体が検出された。汚染コロニー由来マウスにMHV抗原を投与して高度免疫状態としてから, 妊娠出産させ, その仔を各週令で攻撃すると, 攻撃時2, 3, 4, 6, 8週令では大部分が耐過した。これに対して抗原非投与親の仔は2, 3週令では耐過したが, 4, 6週令は大部分斃死した。抗原投与群の仔では攻撃時2, 3週令の生残マウスの攻撃10日後のCF抗体は, 陽性であったが, 攻撃時4, 6, 8週令では陰性であった。無処置親の仔では, 攻撃時2, 3, 46週令では陰性, 8週令で陽性を示した。<BR>これらの成績から, MHV汚染コロニーにおいては, CFで検出不能なレベルの移行抗体が若令期の感染防禦に重要な役割を果し, 6週令以降は移行抗体の低下と共に, ウィルスの感染が成立して抵抗性が高まると考えられる。<BR>本研究の一部は文部省科学研究費によった。

収録刊行物

  • 実験動物

    実験動物 24 (1), 25-30, 1975

    公益社団法人 日本実験動物学会

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