介護・福祉施設向け感染対策セミナーの実施と評価

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タイトル別名
  • Implementation and Evaluation of Infection Control Seminars for Care and Welfare Facilities
  • カイゴ ・ フクシ シセツ ムケ カンセン タイサク セミナー ノ ジッシ ト ヒョウカ

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抄録

目的 介護・福祉職員の感染対策のさらなるレベルアップを図るためにセミナーを企画,実施した。今回のセミナーの概要を振り返り効果と課題を明らかにすることを目的とする。<br/>方法 病院の感染制御従事者の集まりである鹿児島 ICT ネットワークの主催で,介護・福祉施設向けのセミナーを開催し,感染対策の基本について啓発するとともに,質疑応答を通じて介護・福祉の現場の感染対策の現状を把握する。<br/>活動内容 2015年 5 月27日に鹿児島市で「介護・福祉向け感染対策セミナー」を開催し,239人の参加があった。本セミナーでは,地域包括ケアにおける感染対策の意義,感染対策としての口腔ケア,標準予防策の基本について講演し,手指衛生と個人防護具着脱の実技演習を行った。また参加者からの質問をもとに質疑応答を行い,介護・福祉の現場からの率直な疑問に回答するとともに現状を再認識した。<br/>結論 介護・福祉の現場は感染管理に長けた医療従事者が常に近くにいないため,日々様々な疑問を持ちながら業務にあたっていることが分かった。また,不十分な予防策がとられている一方で,過剰で不必要な感染対策が行われている実態も明らかになった。地域包括ケアを進めるためには,病院の感染制御医師や感染管理認定看護師と介護福祉士をはじめとする介護・福祉の現場職員との綿密な連携が重要である。

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