福岡市とその近郊に居住する者の性別・年齢階級別における体力レベルの実態と加齢変化ならびに評価基準

書誌事項

タイトル別名
  • Analyzing physical fitness by age and gender among healthy individuals in Fukuoka City
  • フクオカシ ト ソノ キンコウ ニ キョジュウスル モノ ノ セイベツ ネンレイ カイキュウベツ ニ オケル タイリョク レベル ノ ジッタイ ト カレイ ヘンカ ナラビニ ヒョウカ キジュン

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説明

目的 福岡市健康づくりセンターの健康度診断を受診した者の<br/> 1) 体力測定 5 項目における体力レベルの実態と加齢変化について検討すること<br/> 2) 性別・年齢階級別における体力測定 5 項目の 5 段階評価基準を策定すること<br/>方法 対象は福岡市とその近郊に居住している者で,健康度診断を受診した20歳代~70歳代の6,287人(男性1,972人,女性4,315人)であった。体力測定は,筋力(握力),筋パワー(脚伸展パワー),柔軟性(長座位体前屈),平衡性(閉眼片足立ち),敏捷性(全身反応時間)を行った。全てのデータは年齢階級別(10歳ごと)と性別に分けて解析を行った。<br/>結果 握力は男女とも40歳代で最高値を示し,その後,加齢と伴に直線的に低下していた。脚伸展パワーは男女とも20歳代で最高値を示し,その後,加齢と伴に直線的に低下していた。長座位体前屈は男性では20歳代から30歳代にかけて大きく低下していた以外は,わずかな低下であった。女性では20歳代で最低値を,50歳代で最高値を示していたが,その変化は小さかった。閉眼片足立ちは男女とも20歳代で最高値を示し,その後,加齢と伴に直線的に低下していた。全身反応時間は男女とも20歳代と30歳代はほぼ同レベルで,その後,加齢と伴に直線的に低下していた。<br/>結論 脚伸展パワーと閉眼片足立ちの加齢による低下が大きかったことから,寝たきり予防の観点からも,これらの体力レベルを維持・向上させる取り組みが必要である。<br/> 本研究により策定した性別,年齢階級別の体力測定 5 項目の 5 段階評価基準は,福岡市の健康度診断で健康づくり運動の普及や継続に向けた支援を行う際に,有効なツールとして活用されている。

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参考文献 (18)*注記

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